【ネタバレ感想】F1 素晴らしすぎた。最強の月9映画

映画紹介

2025年7月12日 TOHOシネマズ府中

感想

ブラピ主演全部入り月9映画

一番いい時代のキムタクの月9のような王道展開。物語を摂取するときに欲しい要素ぜーんぶ入ってる。多少の過と一切の不足なし。娯楽ってこういうことやねん。日常生活から離れて夢を見る。そんな時間が欲しくて映画見てるんだから。欲しいのはこれでしょう。

『トップガンマーベリック』が老練トムクルーズの月9映画で、『F1』が老練ブラッドピッドの月9映画代表作になるでしょう。ここ最近は年取ったブラピに合った役の映画が多くて良作もあったけど、群を抜いて興奮した。最高な映画でした。

本当に楽しかった。と思ったらこの映画『トップガンマーベリック』と同じ監督かい。知らずに観ました。どんだけ盛り上がり映画作るの上手いねん。一時期のマイケル・ベイぐらい監督の名前で映画売れちゃうレベルにきてます。(ジョセフ-コシンスキーさん)

映画館で見てね。良すぎるから。

主人公の闘い方がすんごいかっこいい。

この映画の素晴らしさといえばブラピ演じる主人公ソニーヘイズという男。ほんまに目をつむると思い出す。かっこよすぎる戦い方を。

昔は新進気鋭のレーサーとして期待され、怖いもの知らずなアグレッシブなスタイルで優勝まであと一歩に迫ったが失墜した。その後は人生の紆余曲折の中でF1以外のドライバーとしていろんなモータースポーツで活躍するも、どちらかといえば人生の敗北者のような存在。(奇しくも『国宝』でそんな展開あったような)

過去の盟友が運営している弱小チームドライバーとして復帰するところから映画が始まるんだけど、弱小すぎてマシンが弱い。性能差があってまともには戦えない。そこで高度なテクニックと、経験からくるレースへの大局観を駆使して、弱者の戦法でチームにリターンをもたらしていく。その姿勢とやりきるシーンがかっこよくて。ピラミッドの下から上に絞め技を繰り出す感じたまんねぇ~。それが老練なブラピやで。日本よこれも娯楽映画だ。

そのかっこよさの最上位が中盤に訪れる

チームが主人公の言うことに耳を傾けだしたシーズン中盤戦。試合前のミーティングから「今日はお前が勝つ番だ」とチームメイトのジョシュアに宣言する。試合中もいろんな姑息な作戦を繰り出すが、最終的には自分の順位と引き換えにジョシュアのスピードを上げ、1位争いに食い込ませる。試合前からすべてを読み切っているソニーヘイズ。

主人公のかっこいいところは、“俺が世界1位になりたい”というより“最速で運転したい”=“チーム一丸にならないといけない”というレースに対する純粋さ。レースに向けて出来ることをする。自分はドライバーとして体を鍛えて、コースの分析をして、シミュレーターをやり続ける。チームに対しても、何が足りないかどんなマシンが必要か開発を促す。

そうしてレースが始まると、レース展開を踏まえて最善手を打つ。それがいくら自分個人に非難が来る方法だろうとも。いくら自分の順位が下がろうとも。最上のテクニックで、評判が悪いけどチームにとって有益なことをやる。

それが純粋な動機から発せられることで、この人は本気で一つでもチームの順位を上げようとしていると信じられる。その動機に基づいた日々の努力を見ているから。かっこ良すぎませんか? そんなソニーを中心にチームがまとまっていって、レース終盤に1位への挑戦権をジョシュアに託した。

ただその結果、最終直線で仕掛けろというソニーの忠告を無視し、若き日の自分のように焦って攻めてしまうジョシュアであった。

個々を掘り下げすぎず、でもそれぞれ印象に残るシーンも作るバランス

F1ってがっつりしたチームスポーツなんだと素人ながらわかりました。ドライバーは最後の最後の仕上げであって、劇中も優秀なメカニックがコーナーで攻められる新パーツを開発してから、ようやく堂々と戦える土俵に上がれていた。同じドライバーでもマシンパワーでそんな変わってしまうぐらい、チーム力で戦わないと勝てないってのが、最後のカタルシスに増幅させていて最高。

ピットインでのタイヤ交換担当とのやりとりや、ソニーが一人でやっている試合前のランニングルーティンにメカニックがだんだん参加していく様子など、こういうやり取りほしいよね?って部分がちゃんと入ってる。やっぱりこの監督信頼できるわ。

でもね。絶対にベッドシーンは要らないわ。無いほうが良いわ展開的にも。だってシーズン中にチームメイトと寝ないっていうプロフェッショナル仕事の流儀を捨ててるってことじゃん。自分で言ってたのに。もったいないわぁ。本当に美しい女優さんだったからなおさら。

レースシーンも見事

私自身は車に全く興味ないし、アニメ文化にもあまり触れてこなかったんだけど『MFゴースト』ってアニメが大好きで。レースシーンだけが面白いアニメなんだけど、車に興味がなくても演出で釘付けにさせられちゃう魅力がある。本当にレースシーンの展開、解説、BGM、すべてが超エキサイティング。

本作も同じように、レースシーンが良かったなぁ。モータースポーツって、実際のコースを走っているところを記録的に移した映像があんまり面白くないじゃないですか?ニュースのスポーツコーナーとかで見る映像ってあんまり早く見えないというかスリルや臨場感がなくて。それに比べてやっぱり映画ってすごいわ。車載カメラカットの臨場感やチームみんなの映像を交えて画力を保っているし、そこに被さる実況が燃える燃える。「ジョシュア!!!いっけ~~~」って隣の人言ってましたもん。すごすぎて。それぐらい発汗しました。手汗凄くてごめんね。

まとめ

ひっさしぶりに大興奮でした。これは映画館で見る前提で歴代トップ30に入れたくなるぐらい王道完璧月9映画でした。キムタクかトムクルーズかブラピかデカプリオか。本当に要らないラブシーン含めてこの映画を愛そう。

採点 90点(家で見るなら85点)

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