【ネタバレ感想】マリアンヌ ちょうどいい佳作

オススメできる

あらすじ

時代はWW2。ドイツに支配されたモロッコに降りたった英国諜報員マックス。一緒に任務をするのは現地で会ったフランス諜報員マリアンヌ。現地のドイツ大使を暗殺する任務を達成し、イギリスに戻った二人は結婚し子供も生まれ幸せに過ごしていた。

ある日、諜報部に呼び出されたマックス。「マリアンヌはドイツのスパイ」という驚くべき疑惑を伝えられ、しぶしぶ調査に協力する。マックスも独自に調べてみるが…

感想

恋愛に落ちるまでの有能スパイ描写

主人公がモロッコに降り立って初めてマリアンヌと会う。でも夫って設定なので話を合わせながら、夫婦に見えるように演技する。誰がどこで見ているか全て把握して、どう思わせたくて何をするのか考えて動く。緻密さが有能っぽくてよかった。いくら夫婦を完璧に演じていても一線は超えないことにも納得できるスパイ像だった。

おそらく自分たちは死ぬと暗殺任務の冷静な分析をして、だからこの関係も一線を超えようと持っていくのは有能ゆえのやり方で好感が持てた。砂嵐に巻き込まれた車内はとても幻想的

演出で良いポイント

鏡と空襲の演出が上手い。空襲受けながら出産は戦争下の日常が伝わってきて、あの緊迫感のなかで放ったセリフは真実味があった。

一番良かったのはパーティ中に空襲発生のシーン。楽しんでる時に突然遠くで空襲が始まって外に出る。みんなで見ながら「ドイツを一機討ち落としたぞ」とか応援してる。遅れて警報が鳴ったりして「いまさらだろ」とか他人事で文句を言ってると、さっき撃墜された機体がだんだん大きくなる。こっちに落ちてくると分かった主人公は急いで子供部屋に行って妻と子供を抱き守ろうとする。そして機体が家のギリ真上を通って落ちていく。他人事で遠くの空襲を観戦してたのに急に巻き込まれて、同じ世界の出来事だと強引に体感できるシーン

その落ちた飛行機をバックで、手前の野原にレジャーシート引いて家族団らんしてるシーンも出てくる。日常と空襲のつながりが肌で分かる良い演出だった。

ストーリーはそこそこ

ストーリーに深みがあるタイプじゃなく、二人の顔でもっていきたい映画。そして泣かせようとしてくる映画。クライマックスにつれて感動的でしょ感がクドい。ピークに達するのが最後の手紙のシーン。ちょっとやりすぎに感じて冷めちゃったです。

まとめ

シンプルに良い話をしっかりと演出した佳作。観ても損はしない。

採点 62点

Bitly

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