【ネタバレ感想】ラースと、その彼女 ライアン・ゴズリングの代表作

まぁ…まぁね

こんにちは。平田アルカンタラです。

『ラ・ラ・ランド』の主演ライアン・ゴズリングの代表作を初鑑賞。

あらすじ

雪に囲まれた小さな田舎町。そこで暮らすのはシャイだけど心優しく自立している主人公と、隣に住む兄夫婦。主人公はほんとに良い奴で町ぐるみで愛されていて、そんな彼に彼女が居ないことは地域の心配ごとであった。

そんなある日、突然彼女が出来たと言い出した主人公が連れてきたのはダッチワイフのビアンカ。初めは驚くが、あの主人公がせっかく連れてきたのだからと町ぐるみで応援することに。こうして世間全面バックアップのもと、心優しい青年とビアンカ(ダッチワイフ)の生活が始まった。

感想

異様さを観客に初めて見せるシーンがまず面白い

まず登場シーンが笑える。

主人公が「女連れてきた」と兄夫婦に言うと大喜び。早く会わせてくれってなるんだけど、そこでいろいろ注意事項を述べる。英語が話せないとか車椅子だから自分で歩けないとか。

それ聞いた夫婦は「何でもいいから分かったから早く会わせろ」っていう反応をするんだけど、その後を想像して笑える。そして実際にあった時の反応は予想通り。驚いてどうすんだよこれって。一方主人公はビアンカ(ダッチワイフ)のセリフを耳元で聞いて会話してる。あらすじで分かりきってるシーンなのに面白かった。

ビアンカ(ダッチワイフ)が町に認められ住民になっていく過程

町ぐるみでビアンカ(ダッチワイフ)を人間として扱うんだけど、その徹底ぶりが見どころ。昔多摩川のタマちゃんに住民票が交付されたみたいに、日曜日の教会の会員に選ばれたり、伸びない髪をカットし服屋さんでコーディネートして、パーティーにもお土産持参で参加させる。毎週病院で精密検査を受けさせて、最終的にはビアンカ(ダッチワイフ)が救急車で運ばれる

クライマックスはそこまでやるかという展開。元をたどればネットで注文してるわけだからね。主人公が自らの意思で。面白いね。

後半になるにつれてビアンカ(ダッチワイフ)が本当に人間に見えてくる

後半ではもう立派に受け入れられていて、劇中誰一人としてビアンカ(ダッチワイフ)を人間として扱うことに不自然さを感じさせない。ただ車いすで自分で動けない人間を扱ってるみたいにしか見えない。そうなってくるとビアンカをダッチワイフとして観ているのは僕ら観客だけ。逆に僕たちがおかしいんじゃないか、僕たちが固定観念に縛られている遅れた人間じゃないかと思えてくる。

そんな中迎えるクライマックス。主人公がビアンカ(ダッチワイフ)とキスをする。普通のラブストーリーのような展開と撮影で、相手が人間だったらいたって普通のシーン。でもこの映画だと相手がダッチワイフなのに普通に良いシーンになっちゃう。

もう違和感なんて観客の心からも消え去った。ここまで観てきた僕たちは主人公にとってダッチワイフじゃないことが分かってる。ビアンカであり本気で大事な存在であると。決して主人公はふざけてないと。

これは良い鑑賞体験ですね。 

まとめ

設定が面白いだけかと思いきや、そこから丁寧に広げていって結果良い作品。出てくる女性がみんな魅力的。見た目も心も。

採点 64点

Bitly

コメント

タイトルとURLをコピーしました