こんにちは。平田アルカンタラです。
仁義なき戦いシリーズ5作品を見ましたので、一気にご紹介。
第1作 仁義なき戦い 画面いっぱいのパワー
血みどろパワーゲームをテンポよく分かりやすく、そしてこれだけ面白く作ってるのすごい。
序盤は偉ぶってない良い組長だと思ったのに、どんどんムカつくやつになっていくの凄く好き。そんなムカつくやつが最もうまくいってるのは、上に立てる人間ってこういうことだなと伝わってくる。生き抜くやつが強いんだなぁ。
田中邦衛もそう。命貼る場面で恥かいてでも生き延びて、優勢になったら大きい顔する。
だからこそ輝く菅原文太かっこえぇ。梅宮辰夫との関係性かっこいい。梅宮辰夫初めて演技観たかもしれん。
採点 82点
第2作 仁義なき戦い 広島死闘篇 特異な組織下のヒューマンドラマ
前回よりもしっかりと主人公が居て、そいつの極道と恋についての話。
若い北大路欣也演じる主人公が、エネルギーはあるけど制御できない若者を体現している。組織のためにエネルギーを使って殺しを行うが、だんだんと人生にドン詰まって愛する人との人生を失っていくさまは見ごたえあるわ。
もうね、頑張ってるのにどんどん悲劇的になっていく。一生懸命なのに、パワーゲームに巻き込まれていく無力な若者。鬼気迫る悲しいラスト。
あとヒロイン(梶芽衣子)美人だったなぁ。
これも面白かったけど、前作の方が好みかな。あれだけ人数多いのにキャラ立ってるし整理されてるし。
採点 77点
第3作 仁義なき戦い 代理戦争 1っぽい面白さ
パワーゲームメインなので1に近いけど、今作は関西を股にかけた覇権争い。次第に大規模化する様子と、それに巻き込まれるインデペンデントやくざの広能組を描く。
いろいろな思惑が飛び交う中一本気な菅原文太が輝くね。かっこいい。
でも今作は仁義を貫こうとした広能の負けとも言える展開。必死なんだけどボタンが掛け違ったりして最後悲劇的結末。それに対する広能のラストショット燃えるわ。もがいた末のあれ。
1より規模大きくなって人数増えすぎた感あるけど、これも十分面白い。
採点 74点
第4作 仁義なき戦い 頂上決戦 本腰いれた警察が最強
だんだんと時代が変わり、ヤクザに対する風当たりが現代チックになっていく。警察が本腰を入れてヤクザの撲滅運動を行い、ヤクザ同士のパワーゲームどころじゃなくなっていく。
その結果各組の組長は戦いたがらず政治権力争いに明け暮れ、エネルギーに溢れた若者が各自勝手に襲ったりして統制が取れていない様子が描かれる。
感想としては、もうエピローグと言ってもいい印象。面白いけど、ヤクザの時代の終わりがテーマになっていてこれまでの面白さとは違った形になっている。
親分のために命を投げ出すという組織の特異性がもう無くなっちゃって。親分はみんな腰抜けの食わせものだし。警察の圧倒的パワーのせいで身動き取れないし。
まぁ、これがノンフィクションベースということなんだけどね。一週目なので観るけど、おそらく二週目以降は代理戦争まででいいかな。
採点 63点
第5作 仁義なき戦い 完結編 まさしく完結編
前回では警察が本気になり従来のやくざ組織が負けていく様子を描いた。今作ではそれに対応するべく新時代の組織を立ち上げ、そこでの権力争いと世代交代を描く。
山守・打本がほぼ出てこなくて、広能はほぼ刑務所内。思い入れのあるキャラクターが少なくて面白くなかったなぁ。政治結社が今までとどう違うのかいまいち分からんかったし。
正直シリーズを終わらせるための一作って感じです。ノンフィクションの原作があるわけだからしょうがないね。
採点 55点
まとめ
というわけで5夜連続「初めての仁義なき戦い」完走したけれども、1がダントツで好き。
2が最高傑作という声が大きいらしいけど、あれは個人にスポットが当たりすぎてる気がする(大友勝利もたいして好きじゃない)。十分面白いけどね。
3はそこそこ好き。4・5はそこまでの貯金と惰性って印象。
総評:一気に見るほどのパワーがあったシリーズでした。
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