ウェスアンダーソンの初日本公開作品。これまでに『ダージリン急行』『ブダペストホテル』『ムーンライズキングダム』は鑑賞済みであるが、正直どれも好みじゃない。そういう人の感想です。
あらすじ
名家であり三人の子供もそれぞれの分野で天才・神童と言われる目覚ましい活躍をしていたテネンバウム家。しかし今では一家離散となり、それぞれぱっとせず、父親は破産してしまう。そんななか、長く離れている妻が再婚するという知らせを受け気持ちを思い出した夫は、再び一家を集め家族の絆を取り戻そうと奮闘するおはなし。
良い点
ウェスアンダーソンらしさはこのころから健在。今よりは強調されてないけど、方向性は変わってない。
悪い点
なんじゃこれ。どこが面白いのか。よくある「今まで悪いことをしていたやつがちょっと良いことすると過剰に評価される」パターンのやつ。
ひとことで言うと「それまで地位も名誉もあって自由気ままに暮らしてきたやつが、
そのツケがまわって自分がピンチになったとたん、少しの親切心の披露と、子供たちの問題に漬け込み、自分を援助してもらえる組織としての家族の再生を望む」ってお話。
何が良いねん。こんな内容をさも良い話のように見せつけられる2時間。
べつに胸糞な映画がわるいわけじゃなくて、いいことでしょ感動的でしょって間違って押し付けてくるのが気にくわない同じ感情になったのはウディアレンの『それでも恋するバルセロナ』。あれもクソ女の倫理観に欠ける行動をさも良いことのように見せつけてきたやつ。それ以来の感覚で本当に無駄にしました時間を。
まとめ
ウェスアンダーソン作品、今までは好きでもないけど評価される理由も理解できるって感じだったけど、今回のはだめだね。ちょっとがっかり。
これがツタヤのコメディゾーンで平置きされていたことにもがっかり。
採点 10点
Bitly
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