こんにちは。平田アルカンタラです。
ずっと見たかったやつやっと鑑賞。
あらすじ
植物人間となってしまった末期患者を収容している病院へ新たに配属になった主人公(ロビンウイリアムス)。そこでは何十年も人間的反応を表に出せず、ただそこに存在しているだけの石像のような患者であふれかえっていた。病院としてもそのまま死ぬまで生活させる末期施設という役割に徹する。主人公はそんな状況を変えようとさまざまな療法を実験的に試し続けていた。
そんなある日、パーキンソン病の新薬が発表された。主人公の患者はパーキンソン病ではないが、症状は酷似していたため新薬をまず一人に投与することに踏み切った。その対象はレナード(デニーロ)という少年時代に眠って以降30年以上そのままの患者。その結果レナードは目覚めみるみる回復していった。そして普通の人間と変わらないまでに立ち直り、30年という期間を取り戻そうとするが…
良い点
デニーロの演技の幅がえっっぐい
この映画では
- ほぼ死んでいるような石像人間
- 30年ぶりに目覚めた見た目おっさん中身少年
- 30年という時間の長さに気付き
- だんだんと正常な人間に戻る
- まただんだんと症状が悪化
- そして中身は正常だがもう通常の生活が出来ない。
と人間の始まりから終わりまでを演じ切る。
それがもう演技とは思えない演技で、我々は実際のレナードを観ているのではないか、本物の人間としてのレナードの人生を観ているのではないかという錯覚に陥るほど凄い。後半の痙攣シーンとかもう人間技じゃねぇなと、人間が意図してない動きをしてるようにしか見えない。
そしてその一部始終に付き添う主人公医のロビンウイリアムスの優しいまなざし。人のよさそうな顔ね。必死に患者のために行動しそれでいて私生活で孤独を抱える役似合うなぁ。
ストーリーも完璧
ストーリーとしても、目覚めた喜びとそれが終わってしまう悲しさを全編で表しつつ、そんな30年ぶりの人間の方が人としてしっかりしているという面白さ。主人公に対し「おまえ人付き合い苦手だろ」「あの女口説けよお前に気があるぞ」と説教し、自分も一目ぼれした女をうまく口説くさまは痛快。
だからこそその後の「医者は何もわかっていない」「俺たちは人間として普通認められる権利が欲しいだけ」という主張に説得力でるし、その後そんなまっとうな人間なのに病に再び侵されていく様子に胸打たれる。そんな移り変わりをダイレクトで伝える演技が凄いのはもちろんだが。
心地いい演出
演出が全て厚かましくないわざとらしくない演出。途中感動的なシーンの音楽は、復活した患者がピアノ演奏しているってことになっている。終盤の映像で振り返るシーンも、症例研究のために撮影されたビデオを見返していることになっている。感動的な演出がバシッと決まっているんだけど、それが作為的に感じないよう工夫されているからこっちもおもいきし感動できる。素晴らしい。
まとめ
本当に胸打たれた。観るのを先送りにしていたのを後悔しています。この作品にこの点数、妥当でしょう。
採点 100点
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