【ネタバレ感想】ブラックバード、ブラックベリー、私は私。 48歳喪女の周辺にロクなやつはいない

あらすじ
感想
まとめ

あらすじ

主人公エテロ。ジョージアの小さな村で日用品店を営み、暇な時は野山にブラックベリーを摘みにいって暮らしている。ただ、人生で一度も男性と付き合ったことがないどころか、48歳にして処女。村の中でも知られており、もう一種の妖精になっている。

ある日崖の上のブラックベリーを必死で取っていたら足が滑って死にかける。ギリ生き延びたものの、急に人生が終わる可能性を認識する。翌日、いつも商品を運んでくれるおじさんに対して急にムラムラしてしまい、痴女ってしまう。おじさんも実は前から好きだったと告白され、隠れて関係を持とうとするが、、、

感想

非モテ女のリアルがここに？

主人公のエテロは、この世界の非モテど真ん中。友人からもタライみたいだと馬鹿にされるお尻、それに伴う巨大な肉体。明らかに日常の服装に気を使ってないし、すっごい無口で友人からも少し距離をとっている感じ。

そんなエテロは、死を意識したことで現世への悔いが出てきたのか、急に配達員に襲いかかる。エテロは配達員を前から人として好きだったわけじゃないと思う。ただただ、人に抱かれてみたくなった。人肌を感じてみたくなった。そんな衝動に身を任せて48歳で初の青春がやってくる。

エテロは初めてすぎて初々しいあるあるをかましてくる。相手のことが気になりすぎて、急に携帯を手の届くところに置くようになった。相手からはメールにしてくれと言われているのに、夜でも電話かけちゃう。折り返しがかかって来て「どうしたの？(メールにしろって言ってるのに電話ってことは何かあった？)」に対して、「間違えてかけちゃった」ってみえすいた嘘を言う。他の日には相手の歯の浮くようなセリフを1人復唱して喜ぶ。

ただ、少しばかり逃れられないクソ要素もある。これもクソ女あるある。相手がトルコに出稼ぎに行ってしばらく会えない間に、身体の変化に気づき癌疑惑でソワソワする。その間に相手から来たメールはフルでシカトしてます。あんなに寂しそうに別れたのに。だからメールしてるのに。こういう一方的な関係切断ってあるよねぇ。恋愛あるあるだよねぇ。メールぐらい返せるだろって。でもこれが喪女たるゆえんかな。

無口で裸ん坊な主人公

この映画、丸々太った豚ボディをこれでもかってフルヌードで写してくれる。性行為シーンはわかります。だって性行為してるんだから、そりゃあ男女は裸ですよ。毎回毎回ヌード見れちゃう。

恋愛に目覚めてから、１回だけ全裸シャワーシーン入ります。体臭含めて気にし始めたという意識変化を表すために展開としてはありですが、なぜあそこまで真っ裸をロングカットで写すのか。ほんまにありがたいね。もうね陰毛が芝生広場のごとく腹まで広がってました。原っぱになってました。

一番必要性がわからなかったのは、彼氏とのメールのやり取りをベットに横になりながら見ているシーン。現代人は全員ベットに横たわってスマホいじります。ただ、しっかり服脱いででそれするやついる？ベット汚れるし。映画館で笑いそうになっちゃった。でも、それぐらい生まれて初めての興奮で、ただただ本能のままにメール見ながら楽しんでたってことでしょうか。この映画は会話の前後の無言回しとヌードがめっちゃ多いです。そこ削ったら90分映画。

別に誰にも幸せになってほしいとか思わない

登場人物全員おかしいです。

配達員の彼氏はシンプル不倫野郎ですし、主人公は特殊な生き方すぎて応援できない。主人公の友人なんて看護師さん以外性根が腐ってる。主人公のことを散々ばかにして主人公を怒らせたくせに謝らず、後日会ったときも謝罪なく逆に主人公に「会話する気になった？」とか、絶対関わらないほうがいいよ。主人公の母は主人公が生まれてすぐ亡くなっていて、父と兄は主人公が喪女になった原因とされるほど男尊女卑。

多分良い人は看護師の娘さん(電話貸してくれる、翻訳してくれる)か、都市の雑貨屋の店員さん。ただ、同じ都市でもスイーツ屋さんのあいつはダメやで。なんでか他の客が言ってた「あんなに太ってたら結婚できない」的な陰口をわざわざ教えにきてケンカを焚きつけてくるから。マジで意味わかんねぇよ。だって店内で2人とも食べてるのに、なんでその2人に喧嘩させるんだよ。どうすんの怒ってどっちか帰ったら。スイーツもったいないよ。

そう考えると登場人物全員醜いです。見た目か性格が醜いやつだけが出てくる映画です。ぜひ観ましょう。