おはなし
エキストリームスポーツ(ド派手なユーチューバーみたいな)界では有名な男が主人公のザンダー。命知らずで機転がきくことからアメリカNSAにスパイとして雇われる。
初任務はチェコの犯罪組織「アナーキー99」 主犯と異様に意気投合し次々と機密情報を手に入れていくが…
感想
ド派手なシーンをやりたいだけなんです。
全体としてやりたい場面重視でストーリー作ってるんじゃないかと思うぐらい強引。
まず序盤。大がかりな爆破シーンとそこから飛び出すバイクとか、有刺鉄線の隙間をバイクでくぐるシーンやりたいがために、まったく謎のコロンビアの麻薬組織急に出してくるじゃん。
チェコの犯罪組織と取引するシーンも、特注の銃を使いたいがためにドリフトしての射撃をやりたいがために、チェコの警察乱入させるじゃん。
よくある偵察がバレるキッカケの物音が、この映画では壁一面のガラスが落ちるというスケールのデカいシーンに様変わり。あのガラスどうなってんだよ。これもやりたいだけ。
後半一度敵に追われるシーンも、エクストリームスポーツ設定上手に活用してるでしょと言わんばかりの、バイクスタントしながらの射撃シーンをぶち込む。
潜入のためにデータセンターを壊そうとするんだけど、その施設がなぜか雪山にある。で、その後ヘリからスノボで降下→雪崩と共に下山して敵を倒す。これがやりたいだけ。
この映画ド派手な部分に金を掛けて、そこをこれでもかと見せてくる。くどいほどに見せてくる。何カットも、リプレイのように見せてくる。その見せ方もダサいですね。
その他の設定もダサいんです。
登場する武器がダサい。変なリボルバーがデザイン的にも機能的にもダサすぎるでしょ。弾によって機能が大きく変わるのも良いけど、その弾自体の色も形もスマートじゃない。
なんでダサいかというとその武器担当職員がダサい。『007』のQと全く同じポジションなのにこっちはマジでダサいキャラ設定。だから作るものがダサいんだなぁ。
敵の最終兵器もダサい。変な潜水艇が旧ソ連から隠し通されてきたものって。そこから何本かミサイルが飛び出す式なんだけど全然かっこよくない。心そそられない。
その兵器を発射するために死ぬラスボスの死に方もダサい。送受する船が岸壁にぶつかってド派手な爆発死。兵器がダサいから死にざまもダサいんだなぁ。
お話が陳腐
ボーンシリーズのアメリカ組織描写と比べて今作のNSA描写が陳腐だなぁ。組織の大きさとか強さが感じられんし。
敵組織の罪も陳腐すぎるからストーリーに乗れない。女、薬、盗みとか基本の罪が小さいことは主人公が自分で言っちゃうからいいとしても、最も大きい罪が上記の潜水艦の建築って… 俺は何を観てんだろう
組織トップが主人公と意気投合するのも簡単すぎて、それで話進んじゃうんかって。
主人公の仲間の警察が裏切るのももっとおいしく使ってほしいよ。あんな簡単に終わらしちゃって。
主人公とヒロインの恋愛も陳腐。2度目キスする時のセリフのダサさには注目。
まとめ
でもさ、ド派手な部分観られたらそれでいいじゃん。ってこと?
採点 35点
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