こんにちは。平田アルカンタラです。
長時間にビビッて観るの遅くなっちゃった。重くてまじめなテーマでこの長さはきついよって思ってた自分を悔やんでいます。
感想
私にはまったく分からない世界のはなし。
歴史の授業で断片的に聞いたときも「踏めや!自分の命より大事な思想なんてないだろ!!」と思ってた。
この映画は決して「キリスト教いいでしょー」って押し付けてこないし、「キリスト教はこういう要素があって人々に信じられている」って情報を出しても来ない。だからこれを観たところでキリスト教というものに対して好意を抱いたりするものじゃない。
私にはまったく理解できない物を、スクリーンの向こうでは信じぬくか否か命を張って考えている。この構図だけ見たら理解できず置いてきぼりを喰らった映画体験かなと思うんだけど全然違った。
日本人には本質的に分からない世界だろう。劇中でも日本人のキリシタンは結局本家キリシタンとは違うとも言われている。
幕府側の役人も踏み絵に対し「別に軽く踏むだけだから」とそれだけで何かが変わることはないと解釈したうえで、踏むことを強制する。ぼくだって観ていてそう思う。あんなん踏もうが唾吐こうがなんぼのもんじゃいと。
だとしても踏まない。例え死ぬとしても、1秒で終わることをことをしない。そういう人生観があるということを教えてくれる。
そして踏み絵を踏んだぐらいじゃもちろん、日本に同化し日本人として何十年と人生を全うし、 執拗に棄教を再確認されたとしても、それでも心で神を信じることは出来る。らしと伝わってくる。
もし日本で行動やルールを頭でわかっても、精神世界レベルでは理解できない。それは仕方ないがそういう日本人には理解不能な世界があり、それを守るために命を張る人生を体感できるってのは凄い映画でした。
こういう自分の人生では体験できないことに触れられるのは映画の魅力ですわ。
採点 84点
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