こんにちは。平田アルカンタラです。
あらすじ
日本でもOPSなどの指標で知られるセイバーメトリクスという考え方。伝統あるMLBで初めてその考えを持ち込みチームとして実現させた男であるアスレチックスの名物GMビリービーン。その半生と野球界に革命を起こしたアスレチックスを描く。
良い点
元々私自身野球が好きなので題材自体に興味があったが、それにしても丁寧に盛り上がるつくりになっていて良い映画だった。野球って他のスポーツより映画向きだなとつくづく感じられた。
実際の映像と絡めて「ほんとの話か!!」と衝撃度が高められているのもあるが、「ここチャンスですよ!!」と注目させやすいのは野球の良い点。そして現在の話に挟まれるビリービーンの過去。持ち上げられながら野球界に負けた歴史が伝えられることで、アスレチックスでの勝利がビーン人生での初勝利ということにもなりシンプルに盛り上がる。
そこで終わらず、その後ビーンが葛藤しながらどこで正義を貫くのか選択する様子は、一転して重み溢れる引き締まるつくり。面白いわ感動するわ尊敬するわで鑑賞後の充実感が凄い映画。
20連勝は史実に基づくってのが信じられんよ。11点先制して追いつかれてセイバーの申し子の代打サヨナラ弾って展開が20連勝目に来るかね。脚本としても出来すぎで「事実は小説より奇なり」すぎでしょ。これを映画として丁寧に作ったらそりゃいい映画よ。
俳優も良かった
ビリービーンの「表向き信念を貫く奇人・裏では過去との決別を求めてもがき続け悩み続けるGM」っていう深い人物造形を演じきったブラピ。奇人を演じてます演技させたら最高だなぁ。
相棒も完璧。名作『21ジャンプストリート』でおなじみのコメディ俳優ジョナヒルが、冷静で数字を操る野球好きという、それまでの野球界に居なかったかっこいいキャラ設定で、意外な配役だけどめちゃ合ってた。どんどんかっこよく見えてきて、パソコン画面が眼鏡に映っているシーンなんてまじかっけぇ。
まとめ
競技としてドラマチックな話しを落とさず丁寧に映画にして、さらに映画的な上積みもあったらそりゃいい映画でしょ。名作だね。
採点 75点
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