感想
予告とかではレイプ被害がキッカケに疑心暗鬼になって、だんだん自分自身がおかしくなる って感じに思えたけど良い意味裏切ってきた。
中盤になるにつれて主人公の闇の深さが画面の節々から伝わってくる。「こいつレイプ関係なく頭おかしいし、レイプさせるべくしてされたんじゃね?」って。
その根底にあるのは主人公を埋め尽くす被害者意識。もちろん主人公のバックボーンを知ると被害者だから仕方ない部分もあると思う。しかし、全ての行動倫理に影響を与え続け「私はずっと抑圧された存在だ。だから外へどこまで反撃しても許される」と考える。
主人公はやばい。なんでもあり。会社の社長まで登りつめ社会の上流階級なんだけど、自己中の塊。しかも、ステレオタイプな自己中ってキャラ造形じゃない。自分がどう間違ってるかが分からず、全ての原因を外に向けてしか考えられないタイプ。こえぇ。
こんな年増の独身女と関わった良いパパたちは、破滅に向かうんですよ。良い家庭築いてたし、嫁さんも可愛くて最高なのに。
こんなぶっ飛んだ主人公の息子は母の影響なのか、明らかな地雷女に托卵されて、結婚のマイナス面をさらに強調させる。
そんな全方位 LOSE-LOSE映画の唯一の勝者は、再婚をせず独身を貫いた主人公なのかもしれない。
これを観てると「結婚は人生の墓場」は当たってるのかと思えてくる。
ブルーバレンタインと双璧を成すぐらい妻と見ちゃいけないやつ。
まとめ
今回劇場に土曜の昼下がりの単おばちゃんがいっぱいいて、40-60代女性界でのレイプ不倫ものの人気の高さを感じました。
妻と一緒に絶対観たくないけど、妻が一人で観に行ってたらそれはそれで危機感やばい。
採点 57点
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