【ネタバレ感想】コーヒー&シガレッツ スマホが無い時代の暇さ

口に合わじ

あらすじ

喫茶店でコーヒーとたばこを味わいながらダラダラと会話する。誰にでもどこにでもある風景だけど、そんなありふれた幸せを映画として一緒に味わう。喫茶店での会話が11組繰り返される。それだけの映画。その11組が繋がったり別の大きな意味を持ったり、たいそうなことは全く起きない。それだけの映画。

感想

会話って最高

常々思っているし、人にも言うのが「この世の最上の娯楽は会話」ってこと。映画しかり別の高貴な娯楽しかりどんなものでも、他の人間と何でもない会話をすることにはかなわないと思ってる。今でもどこかに誰かと出掛けるとすぐに喫茶店に入る。結局お話したいだけだから。

正直僕にとっての他の娯楽は、他人と会話をするためのツールに過ぎないかもしれない。映画についてもそう。作品それ自体の面白さももちろんあるけど、それを観てどう思ったか他の人と話したい。そのために自分の意見を持ちたいと鑑賞してるだけかも。

そんな僕にとってあらすじはとっても魅力的。喫茶店でコーヒーとタバコ片手に会話するって最高のシチュエーションだし、それで90分楽しませてくれるってどれほど上質な会話が繰り広げられるのかと。

どこにでもある不思議空間

映画を通じて、まったく知らない二人が会話している喫茶店の現場に接する。そこにあるのはどこにでもある不思議空間。最初は名前も関係性も内容も状態も分からない。ぎこちなかったり親密ぽかったり雰囲気はそれぞれ違うが、こちらへの配慮はあまり無いままにゆったりと会話が進んでいく。会話に詰まるとコーヒーをすすってタバコふかして間を持たせる。そのまま聞く耳を立てていると、結局あんまり分からない

でも赤の他人の会話に透明人間として介入してるわけで、分からないのが妥当かもしれないそれがリアリティのある会話かも。だから分からないことを批判する気持ちは無い。

結局この映画を観て、「あぁ誰かと喫茶店で話したい」ってなればいいんじゃないか。それが一番の目的で、現に僕に対しては達成されている。その評価軸で考えれば合格点の映画かな…

会話劇じゃない。これは会話集。

良く言えば忙しくないゆったり映画。悪く言えばこの映画は暇すぎる。まるでスマホを取り上げられた待ち時間みたい。現代人が誰かを待ってる時にスマホ無いと手持無沙汰で狂い死にしちゃう。そういう感覚におちいることができる映画

11の会話は大多数がオチもなんにもない。しっかりしたオチがあって展開があるのは俳優二人のやつぐらいかな。他はぐだっと会話に接するだけ。それぞれが繋がったり、最後実は全体的に大きな意味がありましたとかもない。

観終わって正直解放された感が一番大きかった。一言いうなら飽きてた。半分で良い。でも半分だともはや映画じゃない。ってことはこの作品は映画として良いのか?とも考えちゃう

「喫茶店にてコーヒーとタバコで会話する」ってシチュエーションが大好きな僕はそれにこだわったことを最大限評価したいけど、面白味はどこにあるのか聞かれると分かりません。

まとめ

あらすじ読んだ時の興奮はハンパなかったんだけどなぁ。こういうの好きだから。

だれか喫茶店行きましょう。そしてただただ話そう。

採点 45点

Bitly

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