【ネタバレ感想】恐怖の足跡

サスペンス・ミステリー・ホラー

2025年8月18日 目黒シアター

あらすじ

自動車事故から生還した若い女性メアリーは、新しい土地でオルガン奏者として暮らし始める。だが、彼女の前には白塗りの男が姿を見せ、不可解な出来事が重なっていく。やがてメアリーは湖畔の廃墟へと導かれ、そこで自らの運命と向き合うことになる。静かな恐怖と幻想的な映像で描かれたホラー映画のカルト的名作。

感想

名作らしいよ

目黒シネマに行きたいなぁと思ったら、「~ミッドナイトムービー セレクション VOL.2~」と称して、過去の名作映画がやっておりました。その中でも全く知らなかった作品を鑑賞。

1962年に作られ、その後の映画に多くの影響を与えた作品らしく、確かにあの有名映画にも似た展開が待っていました。(シャマラン監督のS〇xth Sense)

始まると、古くて短い映画特有の説明セリフがほぼ無い導入で、スパスパ進んであっという間に自動車事故。

そこからは生還した主人公の女性が新生活を進めようとするだけど、何かおかしい。変な男に付き纏われてるわ、たまに何の音も聞こえなくなって街の誰にも声が届かない。

派手なホラー演出はないのに、不思議とじわじわ怖がらせていく感じがね。ずっとどこか“現実離れした空気”が漂っていて、一緒に迷い込んでしまう感覚がありました。

不気味の作り方が確かに良い

付き纏ってくる変な男も不気味なキャラ造形で、何もしてこないけど頻繁に姿を見せてくる”白塗りの男”。ただ居るだけで怖い。しかもいろんなところに現れる。

例えるなら、向かいのホーム 路地裏の窓、いたるところに鈴木その子がいたら怖いでしょ? そんな恐怖。そりゃあ主人公の女性は頭おかしなってきますよ。

静かな鈴木その子。今のホラー映画みたいに驚かせる演出は少ないのに、逆にその静けさが怖いんですよね。「人ってこんなに音のない恐怖に弱いんだ」と思わされました。

あとは白黒映画で映し出される舞台が怖い。舞台として出てくる廃墟の温泉施設?遊園地?がとにかく不気味。昼間なのに薄暗いんだけど、主人公はなぜかそこに惹かれる。何か縁がありそうな。

いろんな人に止められるんだけど、クライマックスで突入しちゃう。その後の出来事は、夢と現実の境目が分からなくなるような演出で、最後の現場検証の手形までの流れは綺麗でした。そして同時にカオスでした。

主役の女優が作品に合いすぎて

主演の女優の佇まいも力を持ってて惹きつけられる。キャンディス・ヒリゴスさんとのこと。他で何に出ているとか知りませんが90歳まで生きたとのこと。安心しました。

彼女はめっちゃ顔が整ってるんだけど、美しすぎてちょっと無機質な雰囲気。それが逆に役に合ってる。彼女が無表情でオルガンを弾くシーンは、怖いけど目が離せない不思議な魅力があります。音楽もオルガン中心で、荘厳さと不気味さが同居していて、作品全体の雰囲気を作り出してたなぁ。

まとめ

こういう映画に採点とか本当は違うんですよ。歴史の時間に教室で流された記録映像に「面白い」とか「つまんない」とか言わないでしょ。

私は寝不足も相待って途中寝かけて、ダメだダメだとギリのところで意識を保ちました。寝たら白塗りの先生に怒られるんじゃないかと。そういう気持ちも含めて授業のような78分でした。

採点 49点

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